キビタキ

 夏鳥。スズメくらいの大きさで、冬季はフィリピン、インドシナ半島、
ボルネオ島で過ごす。♂は頭、ほお、翼、尾が黒く、翼に白班がある。
眉班、のどから腹にかけて、腰が鮮やかな黄色。♀は腹部が白っぽく
全体が緑がかった褐色です。
私はこの鳥を“森の貴公子”とよんでいます。さえずりも名手でピッコロ
ピルル、オーシーツクツク、ピッツ、ピッツ、クルルと美しいアルトでさえずる。
広葉樹林で大木のある薄暗い林内を好んで生息します。

アオバト

 夏鳥。冬季は中国南部、台湾に渡る。大きさはキジバトより若干大
きい。♂では全体が緑色で翼の肩の部分が赤紫色。♀は全体が緑
色でくちばしの上部が青色で美しいハトです。
広葉樹林で繁殖します。“アーアオ、オアオー”という鳴き声を聞いた
ことはありますが、姿を見たのは初めてでビックリでした。クロツグミの
写真を撮ろうと思って移動していた時、栗の大木があって、視界にハト
の姿が入りました。図鑑でしか見たことがない、グリーンのアオバトでし
た。本当に偶然でした。

トラツグミ

 留鳥。低山帯の暗い林に生息します。黄褐色と白の羽に黒い縁があって、
トラ模様に見えることからトラツグミの名がついたようです。雌雄同色。大き
さはハトよりやや小さい。
夏の夕暮れから夜半に“ヒィーヒョー、ヒィーヒョー”と悲しげに鳴く鳥がいま
す。声はよく聞くのですが、姿を見たのは初めてでした。

クロツグミ

 夏鳥。冬季は中国南部、インドシナ半島で過ごす。大きさはツグミと
同じくらい。♂はくちばしが黄色く、頭、のど、背、翼、尾は黒い。腹部
は白くて黒い斑点がある。♀は上腹部が黄色っぽく、下腹部は白く、
頭から背、翼は緑がかった褐色です。
樹上で明るい声で、キョロリキョロリ、キャラキャラ、ツリーと歌います。
他の鳥の物まねもします。この日はウグイスの“ケキョ、ケキョ”やコジ
ュケイの“チョツトコイ、チョツトコイ”の鳴きまねをしていました。